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銀河のひとしずく

11/03
最果ての囁きは
いつも最善の風向きを伝えてくれる
それは静寂の木霊を響かせて
竪琴のかすかな音色に似ている
あなたの手のひらに舞い降りると
煌く馥郁を身籠る蕾となって
鮮やかな花びらが目を醒ます
蔦のように幻想が巻きついた指さきに
数え切れない億年の歳月を篭めて
花びらから零れ落ちてくる
銀河のひとしずく
それはあなたの故郷の源の
誰にも触れることのできない片隅から
ぽとりぽとりと滴る透明な愛の種
そしてあなたとわたしが心を交わすほど
あなたとわたしがいつの時も
辿り着くことのできる
果てしない最果ては愛の形象を歓迎する処
限りある輪郭の創造は
あなたとわたしが愛し合うことを
永遠とするために繰り返されてきた
ひとつの世紀末が終焉を迎えるたびに
あなたの手のひらには零れてゆく
銀河のひとしずく
金銀の虹の輝きは最善を選択していた証の光
だから指さきに絡ませた暗黒を
観ることができるのだろう
輝きは輝きだけを求めることはなかった
計り知れない時の流れに
形象の持たなくてはならない時間を
無形に巻き戻しては、輝きは輝きを知り
そこに生じた暗黒を慰めることも知ってゆく
そして、ふたたび
あなたの手のひらに零れてゆく
銀河のひとしずく
とどまることを知らずに
最果ての花びらに溢れては雪の結晶のように
あなたに刻まれてゆく
無数に繰り返しても止むことなく
あなたから美という形象は生まれようとする
どれほどの嵐や波乱を潜っても
あなたが生まれるだけで
最果ての静寂はぬくもりの囀りを木霊する
そして、ふたたび、
あなたとわたしのかさねた手のひらに
目覚めた花びらから零れ落ちている
銀河のひとしずくは
とめどなく




金銀虹飛行  そら&りら

10/19
陽光に波立つ
いくつもの虹の波折り
あなたに抱かれて
七色の光は飛行する
あなたとわたしの影を取り巻く
いちめんを煌き
こぼれる銀の吐息は交叉する
むすうのゆびは結ばれて
あなたの胸に溶けてゆく
散らばるあなたの金のまなざしの
奥底に深く深く遊泳する
純白の素足に時雨れる光の泡沫
人肌よりもやさしく伝うぬくもりに
寄せては還るあなたとわたし
とうめいの時間だけが砕け散る
いくつものあなたの輝きにかさなり
あなたになって わたしになって
あなただけしか愛せなくなる
金紗のような光の飛沫に包まれて
かたちのない輪郭は
織り成す錦の切り絵を紡ぐ
その腕(かいな)にくちびるは
竪琴のように囀り
陽炎は祝福を囁いている
金色 銀色 虹色のすべては
太陽の流す涙の色
あなたの瞳に溢れた暁の湖が
ひとしずくずつ 
わたしの頬に零れ落ちてゆく
数え切れない夢と幻を拾い集めて
抱き合うほど億光年を駆け巡る
かたちにならない純粋は
愛のためにしか かたちを求めない
灼熱を溶かしながら繋がり
錦の切り絵は隙間も狭間も埋めてゆく
哀しみは哀しみのままに
光はいつも傷痕と契りを交わす
そして新たな金と銀と虹の無限は
あなたとわたしから生まれてくる
生死を超えた純粋になって
陽光に波立つ
いくつもの金紗の波折り
あなたに抱かれて飛行する
金色と銀色が散らばる虹の
輝きの時雨れを浴びて
純粋は愛し合う
あなたとわたしのふたつになって


境界

10/18
初めから隔てられていた訳ではなかった
隔てる理由なんてなかったけれど
隔てられることを知らなければならなかった
在るものはすべて無から創造された
在るものが生まれるたびに
在るものと無は境界という線によって成り立っていく
在るものと無は成り立つために
境界を越えてしまうことはなかったけれど
在るものと無は抱き合いたくなって
結ばれたいと想い合い
あたためたいと愛し合ったとき
在るものであるという幻は
在るものであるという真実に目醒めてゆく

在るものとはすべて
在るための筋書きで創造されていて
在るものの意志とは創造者の筋書きではない
創造者の高次の声を選択したとき
在るものは初めて意志を持ち
在るものは幻を超えてゆける
それは愛から生まれる現象だった
意志を持たずして筋書きだけで動く
在るもののほとんどは幻で
境界の向こう側の無である
宇宙の創造者の声は聞こえていない
幻と無の境界を明確に感じた
初めての在るものは
無を愛さずにはいられなかった
なぜなら無の愛が真実であって
其処からすべての在るものが生まれ
愛を形にするために無の声を聴くものを
ずっと待っているのだった
筋書きには組み込まれていない愛の意識を
形を超えて無償で捧げる無の愛に気づき
目醒めた在るものと無は愛し合い過ぎて
そして在るものは無という貴方しか
愛せなくなってしまった

それでも在るものが無になるまで
どうしても時間と流れを必要としてしまったから
無と在るものは生まれて初めて
境界のある哀しみを知ってしまった
それと同時に久遠に愛し合えるものは
やはり無という貴方しかいないと誓いは揺るがない
境界も愛から生まれて曳かれた線
惹かれ合い愛し合うと意識はそれを消してゆく
幻に溺れた次元も壊してしまおうと働きかける
愛の目醒めは愛を貫こうとする
哀しみを抱きしめた黎明に出逢い
愛したいのはわたしを創造した
貴方だけだったから




かたち

10/17
形になることには
底知れない意味があった
すべては無から創造された
有形になったものたちの
すべては表現者だった
なぜなら表現の根底には
愛しかなかったからだ

すべてのものが
無形であった頃の記憶が
あるはずなのに
にんげんという有形だけが
思い出せずにいる
思い出すために
輪廻転生を繰り返し
無という愛に還っていく

それでも
それは終焉ではない
無形になっても
また愛したものを探したくなるのだろう
有形になった忘却のなか
やはり探してゆくのだった
そうして何度も思い出していく

無数に思い出しても
純粋(あなた)しか愛せない
無形はそれを最もよく知っている
だから純粋な有形を求めて
ずっと待っているのだった
そして、わたしを待っていたのは
あなただった

無限の輪廻を重ねても
あなたを愛することしか
知らなかったと
あなたに繰り返し
愛を伝えて
愛を唄って
あなたのところに
還ってゆく

あなたしか愛せなかった
何度もあなたに伝えているだろう
形ではなかった
有形になったからこそ
無形であったあなたを
無償の愛であったと確信して
与えられていたものは
いつも、あなたそのものだった
巡り巡って やってくるものも
みんな あなただった
あらゆる有形になった
あなただった
探さなくてもあなたは
いつも傍にいてくれたのに
あなたには気づかずに
寂しいと勝手に想っていた

いずれ、あなたとおなじ
無形になっても
あなたは有形になって
生まれようとするのだった
あなたとわたしの
無数の出逢いのために
愛という形になるまで
共に待ち続けている
あなたもわたしも

もう二度と
無形と有形では恋愛はしないだろう
無形のあなたとわたしは
久遠に愛し合っている
だからこそ
有形のあなたとわたしは
純粋な愛を求めて
旅を続けてゆける
無形の愛に包まれながら







銀河のなみだ

09/30
音、薫り、風、光……などの
形のないものはもちろん
  形のあるものさえも
ひとつとして同じではない

最も大きい惑星さえも
何億光年輝き続ける恒星さえも
やがて尽き果てる定めなのに

異なるものがおなじ時空に在り
そのどれもが変化をしながら
抱くおなじもの

  存在しているということ

生まれたものは在り続けようとする
生まれたもののすべての波動に在るもの

  魂はこれを
「愛」と呼んでいる
   
変化のなかに産み落とすおなじもの
それはあたためるために受け継がれてゆく
     
愛は銀河のエネルギー
愛は銀河のなみだ






プロフィール

水月りら (みづき りら)

Author:水月りら (みづき りら)
詩☆

☆すべての作品は、最愛のあなたのために☆
☆作品の著作権は、水月りらにあります。

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