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08/16
ぽろぽろとこぼれてくる
わたしの涙をいつも
ぬぐってくれていた
あなたの爪の
透き通る光沢に
したたる幻想の苦味が
溶けていた
ずっと見えなかったけれど
あなたは知っていたの
見えないわたしのこと
わたしが知らなくても

涙で濡れた指先を口にふくみ
何度も塩辛さを飲み込んで
美味しいと呟いていたのは
あなただけ
その指先から
落下しながらわたしの涙は
眠りについていた

ほんとうの
あなたとわたしを知るために
あなたではないあなたと
わたしではわたしが
何なのか分からなくては
ならなかったから
尖らせては切っていた
みじかく まるく

かさなる明日にあたらしく
かさね合わせた光沢に
抱かれるために
こみあげてくる
ひとつぶの涙のために









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水月りら (みづき りら)

Author:水月りら (みづき りら)
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